エレファントマン

ジャニーズwest小瀧望主演舞台エレファント・マンをJohnny's net onlineで配信されたのを拝見したので感想を書きたいと思います。記憶違いがあると思いますがお許し下さい。

 

1800年代後半のイギリスが舞台で奇形のため見世物としてお金を稼いでいる青年ジョン・メリック(小瀧望)がいた。

ある時、フレデリック・トリーブス(近藤公園)に引き取られ病院で暮らし始めます。

ケンダル夫人(高岡早紀)と出会いに徐々に心を通わせていきます。 

メリックは病院で訪ねてくる人たちと接していくうちに普通に憧れます。

メリックを訪ねた人たちは自分とメリックが似ていると重ね合わせます。

障害が重いため知能が低いと思われていたメリックですが、キリスト教への信仰心が強く聡明であることが明らかになっていきます。

フレデリックはメリックについて公表し寄付金をもらいメリックの生活費に充てています。しかし、自分が見世物小屋の主人と同じことではないかと悩みます。

メリックとケンダル夫人は普通の男女がすることをし、その場をフレデリックに目撃され、それから、会うことがなくなりました。

メリックは仰向けに寝ると呼吸ができなくなるのですが、普通に憧れ仰向けに寝て亡くなります。

最後、食事の配膳に来た人が亡くなったメリックを発見し「エレファントマンが死んだぞ」と叫び終了です。

この舞台を見てまず思ったことは普通って何だろうということです。

メリックは障害を持って生まれてきたので障害があることが普通という認識だと想像します。障害がある人が少数派なので見世物として生きていくことになり、数奇な運命を歩むことになったと思いました。

フレデリックとメリックの症状の説明が対になっており、視点が変わると普通の定義が変わると感じました。

慈善と偽善の違いは一体何かについて考えさせられました。メリックはフレデリックがいないと亡くなっていた可能性があり、偽善であれ助けられた1人です。

やらない善よりやる偽善という言葉があるぐらいなので行動に出ることが大事だと感じました。個人的にはメリックに会いにきていた上流階級の人たちの心は善意であることを願います。

メリックに関わった人がメリックのことを自分に似ていると鏡のように感じていたのは自分の中にある純粋さや優しさをメリックの聡明さや優しさと重ねていたのだと思う。

メリックは、教会の模型を完成させてから亡くなっており、キリスト教への信仰心を強く感じました。

ロミオとジュリエットの件で、本当に愛しているなら医者を呼ぶべきだという視点をケンダル夫人に話していたシーンはメリックの真っ直ぐさを表していたと思いました。

最後までジョンメリックではなくエレファントマンとしかみられてなかったのが、人間の負の部分が表れていたと思います。

ケンダル夫人に再び会うことなくメリックは亡くなり、ものすごく切なくなったのですが、最後にフレデリックがあいつは賢かったと認めてくれたのが救いだと感じました。

小瀧さんがあの体勢で明瞭快活な声を発していたのが印象に残っており、小瀧さんの発声の仕方と声質だからできたことなのかなと推察します。

一人何役もされていて役者さん凄さを感じました。

上から目線かもしれませんが舞台内容とこの状況下で舞台をやりきれたことに称賛を送りたいと思います。

https://youtu.be/YoFZ9tAXUOc